Rolf-Conceptの筋膜リリース「臨床筋膜リリース」

Rolf-Concept.Labがお伝えしている筋膜リリース「臨床筋膜リリース」は、筋膜の特性「水和作用」、「可塑性」、「感覚入力」を利用した筋膜リリースをお伝えしています。

痛みの少ない効果的な介入を老若男女、疾患を問わず応用することができます!

筋膜リリース方法

制限のある筋膜の対して、「圧縮」、「圧迫」、「剪断」の動きを使い筋膜の特性「水和作用」、「可塑性・適応性」、「感覚入力」を考慮した筋膜リリースを行います。

水和作用

簡単に言ってしまえばスポンジの様な性質です。

乾いたスポンジを水の中に入れることでスポンジは水を吸い込みます。逆に水の含んだスポンジに圧力をかけると水は外に滲み出ます。この様な性質を筋膜は持っています。

硬くなっている筋膜(水分を失っている)に、柔軟性のある筋膜(水分を含んでいる)を寄せ集めることで、水和作用により硬くなった筋膜は水分を取り戻し正常の状態に近づけることができます。

水和作用に関わるヒアルロン酸の特性として、組織をゆっくり動かす必要があります。

筋膜が動くことで水分の移動が起こると言われています。
筋膜に過剰な圧力をかけると線形硬化という組織の性質で組織は硬くなり、水和作用が起こり難くなります。

可塑性・適応性

筋膜は力学的な負荷に対して繊維を繋げたり、膜状になったりと形態を変えながら適応し、可動性と支持性を保証します。この変化のことを適応性と呼ばれており、恒常的な変化を可塑性と呼ばれています。

この性質を利用して筋膜の再編を促していきます。硬くなっている筋膜は適応的な変化ができてない状態です。その硬くなっている筋膜に力学的な負荷を加え、組織に変化を起こし再編を促していきます。

圧力をかけ過ぎると線形硬化という組織の性質で組織は硬くなり、適応的な反応が起こり難くなります。

感覚入力

筋膜は筋と比べると感覚受容器が3〜4倍あると言われています。筋間中隔や筋腱以降部には特に多く感覚受容器が含まれています。

筋紡錘やゴルジ受容体、パチニ小体、ルフィニ小体、自由神経終末に対して、方向や深さ、部位を考慮して筋膜リリース行います。

予測的に過剰に緊張している部位に対して感覚入力を行い、適切な緊張状態に変えていきます。

また、感覚入力を通じて自立神経系の調整を行い局所の循環の改善を働きかけます。

感覚受容器の閾値はかなり低いため、強過ぎす刺激ではかえって緊張を高めてしまいます。接触刺激や圧刺激に対して緊張を高める方、痛みの訴えが強い方に対しては優先的に行います。

まとめ

Rolf-Concept,Labでお伝えしている筋膜リリース「臨床筋膜リリース」は、「水和作用」、「可塑性・適応性」、「感覚入力」を用いた侵害性の低く、汎用性の高い介入方法です。

侵害性の高い組織を破壊する古典的な筋膜リリースはお伝えしておりません!

この記事を書いた人

Keigo Hoshi

Rolf-Concept.lab 代表
作業療法士
Structural Integration Practitioner