筋膜とは筋肉を包む膜ではなく、全身を包んでいます!

Fascia? 筋膜?

解剖学の用語として使われている「Fascia」を和訳すると「筋膜」と著されています。

筋膜と聞くと筋を包んでいる膜をイメージしますが、Fasciaは線維性結合組織の総称として使われています。(定義については現在も議論中)

線維性結合組織とは、筋を包んでいる膜、筋内膜や筋外膜、筋周膜はもちろんのこと、腱や靭帯、脂肪、また内臓を包む膜も含みます。そしてこれらは解剖学的に連続しており繋がりを持っています。

ということは、私達の身体は筋膜によって全身が包まれているのです!

https://www.gilhedley.com/images_1より引用

筋膜は上の画像のように表層から深層への繋がりを持っています。

筋膜はとても水々しい

この映像は、フランスの形成外科医Guimberteau氏が生きた生体の筋膜をマイクロスコープで撮影したものです。

よく筋膜として紹介されているものは、薬品で処理されたものでありビーフジャーキーのように乾燥した、毛羽立っているものを目にすることが多いかと思います。しかし、動画のように生体の筋膜はこのように水々しく、力学的な不可に対して形態を変える適応性を兼ね備えています。

筋膜の構成

線維、基質、そしてそれらを作る細胞によって構成されています。

線維

コラーゲン線維やエラスチン線維、レチクリンなどの線維が使用されています。

線維の種類や量、規則性によって組織の種類が決まります。比較的柔らかい軟骨や疎性結合層には他の部位と比べエラスチンが多く含まれています。

基質

基質とはその名の通り線維や細胞の基礎、土台となる部分の所です。非常に優れた水和作用をが有り、基質の中にたくさんの水を保持することができます。筋膜が水々しいのも基質に水が含まれているおかげです!

基質の成分はプロテオグリカンと呼ばれる多糖類とタンパク質が結合した複合糖質と呼ばれるものです。多糖類の中にはヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸といった一度は耳にしたことのあるものが含まれます。

細胞

細胞は線維や基質を作り出しています。

線維芽細胞や筋線維芽細胞、脂肪細胞、マクロファージなどが含まれます。力学的な負荷(張力、剪断力)に対して拮抗するように線維芽細胞は線維を増やしたり、筋線維芽細胞は張力を生み出します。

筋膜の機能

筋膜には多くの機能を有しておりますが、代表的なものがネットワーク機能です。

筋膜は細胞、筋、骨、神経、脈管系、内蔵など、ミクロからマクロまでを繋ぐネットワーク機能を有しており身体の基礎を構成しています。

骨格系や各器官の支持、動作に到るまで各器官が協調して働ける環境(空間での位置関係)を提供する役割がネットワーク機能となります。

またこのネットワーク機能はテンセグリティ様の振る舞いを持ち、柔軟性と支持性を持ち合わせ力学的なストレスを分配する力学的性質を持っています。

その他、免疫や循環、痛みや深部感覚の伝達に関わっていると言われています。