筋膜の繋がりの臨床応用

直列の繋がり
並列の繋がり

筋膜の繋がりを並列直列の繋がりとして捉えると臨床への応用が行いやすいです。

並列の繋がり

筋肉は解剖学の本で見ると一つ一つが独立しているように見えますが、実際は写真のみかんのように隣り合っているものは筋膜での繋がりを持っています。

そのため、筋肉が張力を強めるとその張力は筋膜の並列の繋がりを通じて全体的に影響を及ばしてしまいます。

これが並列で捉えるということです。

また表層は皮膚で覆われているため、皮膚の制限も深層に影響を及ぼしてしまいます。

具体的には、筋の滑走性が悪くなったりアライメントが崩れるため筋の出力が低下します。また、関節のアライメントにも影響を与えるため可動域制限を引き起こします。

直列の繋がり

直列の繋がりはトーマスマイヤース氏の著書、アナトミートレインで著されている、筋と筋膜の直列の繋がりです。写真のみかんのように直列に繋がっていると捉えます。

一直線上に繋がりを持っているため、一箇所の過剰な筋の収縮や緊張は直線上の繋がりをもつ離れた部位にも影響を与えると考えることができます。

具体例 SBL

Anatomy Trains: Myofascial Meridians for Manual and Movement Therapists
Thomas W.Myers

アナトミートレインの中でSBLと呼ばれる直列の繋がりがありますが、その繋がりは足底から下肢の裏、背中、頭までが繋がっているといっています。

そのため、首に動きに制限が見られた場合、首だけの問題ではなくもしかしたら足底や下肢が関係しているかもしれないと考えてることができます。

これが直列で捉えるということです。

この記事を書いた人

Keigo Hoshi

Rolf-Concept.lab 代表
作業療法士
Structural Integration Practitioner